フランス料理ぎんきょう 営業のご案内

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ミュシャ作品との出会い

 はじめに

 この文章を書くにあたり はじめにお断りしておきたいことがあります。それは 私は綺麗なものが大好きですが 美術についての造詣はお恥ずかしながら全くないということです。アールヌーボーが特に好きという訳でもなく、フランス文化が特に好きという訳でもない。もともと音大で邦楽を専攻していたくらいですから、日本の古い文化が大好き。そんな私がなぜミュシャをコレクションすることになったのか 書いてみたいと思います。

「メニュー」 〜いつか店を開くことが出来たら、ミュシャを飾りたい

イメージ 私たちにとってはじめてのコレクションは、骨董展で出会った「メニュー」でした。ミュシャの作品は以前から好きでしたが、メニューという、当時実際にメニューを書き込んで使用していたであろうこの作品に 当時のフランスを垣間見ている様な 不思議な感覚を覚えました。瞬く間にイメージがどんどんふくらみ、「フランス料理」というフランスの文化の一部が フランスの大きな文化に結びつき、自分の中で きらきらとした幻想の世界が出来上がって行きました。その時代に、ミュシャのポスターが街中に飾られている時代に、実際に料理店が書き込んで使っていた「メニュー」。どんな料理が書かれていたのでしょう。どんな紳士やマダムが その料理を食したのでしょう・・。いつの間にか「フランス料理 イコール ミュシャ」という図式が出来上がっていました。
 そのような理由で 当時 まだ 独立開店はほんの構想に過ぎませんでしたが、夫(シェフ)と「いつか店を開くことが出来たら、ミュシャを飾ろう。」とその作品を購入したのです。

「装飾資料集」 〜100年前のフランスの流行

 その次に出会ったのが、「装飾資料集」からの1頁を額装した作品でした。「装飾資料集」というのは当時のデザイン画集で、家具・ジュエリーなど様々な アールヌーボーのデザイン画が綴られおり、もちろん料理関係のデザイン画も沢山あります。ぎんきょう店内にも多数飾らせていただいておりますが、メニュー・シルバー・お皿など 頁毎に多数のデザインが描かれており、どれも素敵なものばかりです。その一つ一つのデザインが 当時のフランスの流行そのものです。こんな食器や調度品に囲まれて食べるフランス料理は、さぞや美味しかったに違いありません。
 それから開店までの数年間、毎年数点づつ、大きな作品は購入出来ませんから 装飾資料集を中心とした小品を少しづつ集めてまいりました。

「一日の時の流れ」 〜この絵を見ながらフランス料理を食べたい

 いよいよ念願の開店という段になり、泉先生による建物も完成間近、そんな時に出会ったのが「一日の時の流れ」という4部作でした。朝・昼・夕・夜 そのどれもが実にしなやかで美しく上品で、思い描くフランス料理のイメージにぴったりでした。一日の時の流れ(朝の目覚め)1899.jpg一日の時の流れ(昼の輝き)1899.jpg一日の時の流れ(夕べの夢想).jpg一日の時の流れ(夜のやすらぎ)1899.jpg作品が茶色く色焼けしているのも風情があり、時代を経てきた味わいとなっていました。ぎんきょうのダイニングに飾って これを見ながらフランス料理を食べたら素敵だろうな、と想像したらわくわくしました。
 こうして念願の「一日の時の流れ」はぎんきょうのダイニングを飾ることとなりました。まだ家具などを決定する前でしたので、この絵と深緑の額縁に合わせて 椅子や絨毯が決められました。

「四季」 〜シェフが出会ってしまった作品

 最後になりましたが、シェフが惚れ込んで どうしてもということで 新たにコレクションに加わった作品の紹介をさせていただきます。ミュシャは好きですが 店を留守に出来ない為、 画廊や作品展に出向く機会がほとんどないシェフが ミュシャ四季1900.jpg直感がするから観に行きたいと行って出向いた 画廊で、この作品に一目惚れしてしまったのです。
 画廊を後にした後も、この作品のことばかり。確かにミュシャ代表作として印刷物でよく見る作品ですが、実物は遥かに素晴しい。一つ一つの作品が違う雰囲気ながら そのどれもが溜め息がでるほど美しいのです。正直この様な大作は選択肢になかった私ははらはらしていましたが、まさに「出会い」と申しましょうか。シェフの念願叶い この「四季」もぎんきょうを飾ることとなりました。

文・フランス料理ぎんきょう マダム

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